アマチュア無線を始めるためにハンディ機を探しているものの、「機種が多くて違いが分からない」「安い海外製でも大丈夫なのか」「5Wと10Wのどちらを選べばよいのか」と迷っていませんか。
アマチュア無線機のハンディタイプは、アンテナとバッテリーを取り付ければ持ち歩いて運用できるため、初心者の最初の1台として選びやすい無線機です。
ただし、価格や最大出力だけで選ぶと、操作が難しかったり、必要な付属品がそろわなかったり、日本国内での免許申請に手間がかかったりすることがあります。
私が初心者におすすめしたいのは、国内向けの技術基準適合証明を取得した、国内メーカーの144MHz・430MHz対応機です。
この記事では、第一級陸上無線技術士として無線技術に関わってきた立場から、アマチュア無線ハンディ機の選び方と、現在選びやすい代表機種を分かりやすく比較します。
- 初心者が確認したいハンディ機の選び方
- 国内メーカーのおすすめ機種と違い
- 移動運用や非常用に合う機種の特徴
- 10W機や技適に関する注意点
先に結論を言うと、初心者には八重洲無線のFT-65、FT-70D、アイコムのID-50が選びやすい候補です。
アナログFMを中心にシンプルに始めるならFT-65、C4FMデジタルも試したいならFT-70D、D-STARを使いたいならID-50が候補になります。
初心者向けハンディ機の選び方
アマチュア無線ハンディ機を選ぶときは、最大出力や機能数を比べる前に、国内で安心して申請できるか、無理なく操作できるか、外出先で電源を確保できるかを確認することが大切です。
特に最初の1台は、使わない機能が多い高級機よりも、基本操作を覚えやすく、アンテナや予備バッテリーを入手しやすい機種の方が長く使えることがあります。

技適と国内メーカーを確認
初心者が最初に確認したいのは、無線機の価格ではなく、日本国内向けの機種であるかという点です。
国内メーカーの正規販売品には、一般的に技術基準適合証明等を受けたことを示す技適表示があり、証明番号を使って無線局免許を申請しやすくなっています。
ただし、アマチュア無線では、技適がない無線機がすべて一律に使用できないという意味ではありません。
技適のない自作機や海外製無線機でも、保証手続きを受けて無線局免許に含められる場合がありますが、送信機系統図やスプリアスに関する資料などが必要になることがあります。
初心者の場合は、複雑な申請や技術資料の確認を避けるためにも、国内正規品で、新しい技適番号が確認できる機種を選ぶ方が安心です。
アイコム、八重洲無線、JVCケンウッド、アルインコは、日本語の取扱説明書や問い合わせ窓口、修理体制、純正アクセサリーが用意されている点でも選びやすいメーカーです。
海外通販で販売されている極端に安いハンディ機には注意が必要です。
外観が国内向け製品と似ていても、送信周波数、不要電波の強さ、技適番号、付属ACアダプター、メーカー保証などが国内仕様と異なる場合があります。
商品説明に「日本で使用可能」と書かれているだけで判断せず、本体の型式と技適表示、国内代理店、保証書を確認してください。
4級で使える無線機の範囲を詳しく確認したい場合は、アマチュア無線4級の無線機おすすめ機種も参考にしてください。
操作性と画面の見やすさ
ハンディ機は本体が小さいため、据え置き型やモービル機に比べてボタンや画面も小さくなります。
多機能な無線機ほど、メニューの階層が深くなり、周波数設定、メモリー登録、レピーター設定、デジタル通信の設定など、覚える項目が増える傾向があります。
初心者が確認したいのは、周波数を直接入力できるか、ダイヤルで選べるか、送信出力を簡単に切り替えられるか、音量とスケルチを迷わず調整できるかという点です。
FT-65は機能が比較的絞られており、アナログFMによる基本的な交信を覚えたい人に向いています。
一方、FT5DやID-52PLUS、TH-D75はカラー画面、GPS、デジタル通信、広帯域受信、パソコン連携などに対応していますが、その分だけ設定項目も増えます。
高機能であることと、初心者が使いやすいことは、必ずしも同じではありません。

◆ワンポイントアドバイス
私なら最初の1台を選ぶときは、カタログの機能数よりも、電源を入れて周波数と出力を迷わず変更できるかを確認します。
可能であれば無線ショップで実機を持ち、ボタンの押しやすさ、画面の見え方、本体の重さを確かめてみてください。
屋外で使用する場合は、画面の大きさだけでなく、日光の下で表示を読み取れるか、手袋を着けた状態でボタンを押せるかも確認するとよいですよ。
バッテリーと充電方法
ハンディ機の使いやすさは、バッテリー容量だけでは決まりません。
同じ容量でも、送信出力、受信時間、画面の明るさ、GPS、Bluetooth、2波同時受信などの使用状況によって運用時間が変わります。
メーカーが示す運用時間は、一定の送信・受信・待ち受け比率で測定した一般的な目安であり、連続送信できる時間ではありません。
たとえばFT-65は1,950mAhのリチウムイオン電池を標準装備し、FT-70Dは1,800mAh、FT5Dは2,200mAhの電池を標準装備しています。
アイコムのID-50は標準バッテリー使用時の運用時間が約4時間30分とされていますが、別売のBP-272では約8時間、BP-307では約12時間30分が目安とされています。
長時間の移動運用を考えている場合は、標準バッテリーだけで判断せず、予備バッテリーの価格、乾電池ケースの有無、USB Type-C充電への対応も確認してください。
USB Type-C端子があっても、すべての充電器やモバイルバッテリーで同じように充電できるとは限りません。
必要な電圧や電流、充電中の運用可否は機種ごとに異なるため、取扱説明書に記載された条件を守る必要があります。
非常用として備えるなら、乾電池ケースが利用できる機種にも利点があります。
ただし、乾電池使用時は送信出力が制限される機種があり、充電池と同じ5Wを出せるとは限りません。
乾電池ケースの対応出力と使用できる電池の種類を事前に確認しておきましょう。
アンテナ交換と拡張性
アマチュア無線ハンディ機の多くは、付属アンテナを取り外して別のアンテナに交換できます。
付属アンテナは携帯性と144MHz・430MHzの両方への対応を優先した設計が多く、必ずしもすべての環境で最もよく飛ぶアンテナとは限りません。
屋外で少しでも通信範囲を広げたい場合は、長めのハンディ用アンテナや、マグネット基台を使った車外アンテナ、固定場所に設置する外部アンテナが候補になります。
ただし、アンテナを長くしただけで必ず交信距離が伸びるわけではありません。
周波数帯、設置する高さ、周囲の建物、山や地形、給電線の損失、無線機との整合状態によって結果が変わります。
ハンディ機ではSMA型端子がよく使われますが、機種によって本体側がSMA-P型かSMA-J型か異なります。
見た目が似ていても、端子のオスとメスが合わなければ取り付けられないため、購入前に無線機の対応端子を確認してください。
スピーカーマイク、ヘッドセット、プログラミングケーブルもメーカーや機種ごとに端子形状が異なります。
将来アクセサリーを追加する予定があるなら、純正品の継続販売、互換モデル、メモリー編集ソフト、ファームウェア更新の方法まで見ておくと失敗を減らせます。
144MHzと430MHzの電波の違いについては、アマチュア無線144MHzと430MHzの違いで詳しく解説しています。

おすすめハンディ機を比較
ここからは、初心者が国内正規品として選びやすいアマチュア無線ハンディ機を比較します。
販売価格や在庫、付属品は時期や販売店によって変わるため、下表は機種の方向性を把握するための目安として見てください。
| 機種 | 方式 | 最大出力 | 標準電池 | 防水・防塵 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 八重洲無線 FT-65 | アナログFM | 5W | 1,950mAh | IP54 | 価格と基本性能を重視 |
| 八重洲無線 FT-70D | C4FM・FM | 5W | 1,800mAh | IP54 | C4FMを始めたい |
| 八重洲無線 FT5D | C4FM・FM | 5W | 2,200mAh | IPX7 | 高機能を長く使いたい |
| アイコム ID-50 | D-STAR・FM | 5W | 1,150mAh | IPX7 | D-STARを手軽に始めたい |
| アイコム ID-52PLUS | D-STAR・FM | 5W | 1,150mAh | IPX7 | カラー画面やBluetoothを重視 |
| ケンウッド TH-D75 | D-STAR・FM | 5W | 1,820mAh | IP54・IP55 | APRSや広帯域受信も楽しみたい |
| アルインコ DJ-S57LA | アナログFM | 5W | 1,100mAh | IP67相当 | 防水性と乾電池運用を重視 |
仕様値はメーカーが定めた条件での値であり、実際の運用時間、通信距離、音の聞きやすさは使用環境によって変わります。

アイコムのおすすめ機種
ID-50はD-STAR入門に選びやすい
アイコムのID-50は、144MHz・430MHzのアナログFMとD-STARに対応する5Wハンディ機です。
GPS、microSDカード、USB Type-C端子、IPX7の防水性能を備えながら、約260gに抑えられています。
表示はモノクロですが、カラー画面が不要で、D-STARをできるだけ分かりやすく始めたい人にはバランスのよい選択肢です。
標準バッテリーの容量は大きくないため、移動運用を長く楽しみたい場合は、別売の大容量バッテリーを含めた総額で比較してください。
ID-52PLUSは機能と画面を重視する人向け
ID-52PLUSは、D-STARとアナログFMに対応し、大型カラー画面、2波同時受信、GPS、Bluetooth、USB Type-C端子などを備えた上位モデルです。
スマートフォンとBluetoothで接続し、対応アプリを使ったD-STARのターミナルモードやアクセスポイントモードにも対応しています。
ウォーターフォール表示や広帯域受信など、受信を楽しみたい人にも魅力があります。
一方で、設定項目が多く、価格も高めなので、アナログFMの近距離交信だけが目的なら機能を持て余すかもしれません。
アイコムで迷った場合
軽さと価格、D-STAR入門を重視するならID-50、カラー画面、Bluetooth、2波同時受信を重視するならID-52PLUSが選びやすいです。
八重洲無線のおすすめ機種
FT-65は初心者の定番候補
FT-65は、144MHz・430MHzのアナログFMに対応するシンプルな5Wハンディ機です。
1Wの大音量スピーカー、1,950mAhバッテリー、IP54の防塵・防水性能を備え、基本性能と価格のバランスに優れています。
デジタル通信やGPSは搭載していませんが、周波数を合わせて送受信するというアマチュア無線の基本を学びやすい機種です。
周波数を連続的に動かす専用の選局ダイヤルを重視する人は、購入前に操作方法を確認した方がよいでしょう。
FT-70DはC4FM入門に向く
FT-70Dは、アナログFMに加えて八重洲無線のC4FMデジタルに対応しています。
受信した信号に合わせてアナログFMとC4FMを自動的に選択するAMS機能があり、アナログ局とデジタル局が混在する環境でも使いやすいのが特徴です。
700mWのスピーカー、1,800mAhバッテリー、IP54相当の防塵・防水設計を備えています。
FT-65より価格は上がりますが、近くにC4FMやWIRES-Xを利用する局があり、デジタル通信にも興味があるなら選ぶ意味があります。
FT5Dは高機能を長く使いたい人向け
FT5Dは、C4FMとアナログFM、カラータッチパネル、GPS、Bluetooth、2波同時受信、広帯域受信などに対応する上位モデルです。
2,200mAhバッテリー、1,000mWのスピーカー、IPX7の防水性能を備え、移動運用でも使いやすい仕様になっています。
機能が豊富なため、最初は設定を難しく感じる可能性がありますが、C4FM、WIRES-X、GPS、メモリー運用などを長く楽しみたい人には有力です。
◆ワンポイントアドバイス
FT-65とFT5Dでは価格差が大きいですが、単純な通信距離が価格に比例して伸びるわけではありません。
高級機の価値は、出力よりも受信機能、画面、GPS、デジタル通信、操作支援機能にあると考えると分かりやすいですよ。
ケンウッドとアルインコ
TH-D75は受信とデータ通信に強い
ケンウッドのTH-D75は、144MHz・430MHzのアナログFMとD-STARに対応する高機能ハンディ機です。
APRS、GPS、Bluetooth、USB Type-C、microSDカード、2波同時受信に加え、HF帯のSSBやCWを含む広帯域受信にも対応しています。
送信出力は5W、2W、0.5W、0.05Wの4段階で、標準の1,820mAhバッテリー装着時の質量はアンテナとクリップを含めて約344gです。
非常に多機能ですが、価格も高く、APRSやD-STAR、広帯域受信を使わない初心者には過剰になる可能性があります。
最初から位置情報通信や衛星、データ通信まで勉強したい人には魅力的ですが、単純なローカル交信だけならFT-65などでも十分です。
DJ-S57LAは電源の選択肢が多い
アルインコのDJ-S57LAは、144MHz・430MHzのアナログFMに対応した5Wハンディ機です。
IP67相当の防水・防塵性能を備え、充電池だけでなく、付属の乾電池ケースや外部電源も利用できます。
本体はアンテナとバッテリーを含めて約270gで、200チャンネルのメモリーやレピーターアクセス機能にも対応しています。
カラー画面やデジタル通信は必要ないものの、雨天時の移動運用や乾電池による予備電源を重視したい人に向いています。
付属品が充実している販売セットもありますが、セット内容は店舗によって異なるため、バッテリー、充電器、乾電池ケースが含まれているかを確認してください。

用途別おすすめハンディ機
ハンディ機は、使用する場所や交信相手によって適した機種が変わります。
「最も高性能な機種」を探すより、どこで、誰と、どの通信方式を使いたいのかを決める方が、必要な機種を絞り込みやすくなります。

移動運用と非常用の選び方
山、公園、旅行先などで移動運用をする場合は、本体の重さ、防水性能、バッテリー、アンテナの持ち運びやすさを優先します。
アナログFMだけでよければ、軽量で堅牢なFT-65や、乾電池ケースが利用できるDJ-S57LAが候補になります。
D-STARレピーターを使いたいならID-50やID-52PLUSが候補です。
C4FMやWIRES-Xを使いたいならFT-70DやFT5Dが候補です。
非常用として備える場合も、最大出力だけでなく、予備電池の保管方法、乾電池ケース、充電器、外部アンテナ、スピーカーマイクを含めて考えてください。
リチウムイオンバッテリーは長期間放置すると自然放電や劣化が進むため、購入したまま保管するのではなく、定期的に残量と動作を確認する必要があります。
アマチュア無線機は、携帯電話や防災行政無線の代わりになることを保証する機器ではありません。
電波が届く距離は地形、建物、アンテナ、周波数、相手局の設備によって変わり、常に連絡できるとは限りません。
また、通常時に家族連絡、業務連絡、町内会活動などの目的で自由に使用できる無線ではなく、アマチュア業務の範囲を守る必要があります。
非常時に備えるなら、無線機だけでなく、携帯電話、モバイルバッテリー、ラジオ、家族の集合場所など、複数の連絡手段を用意しておく方が現実的です。
ローカル交信向けの選び方
近隣のアマチュア局とのローカル交信が中心なら、144MHz・430MHzに対応した5WのアナログFM機で十分に始められます。
市街地では430MHz帯が使われることが多く、比較的小さなアンテナで扱いやすい点もハンディ機向きです。
一方、山間部や見通しのよい高所では、144MHz帯でも広い範囲と交信できる可能性があります。
どちらが必ず遠くまで届くとは言い切れず、地形や周囲の建物、アンテナの高さが大きく影響します。
近くに利用できるレピーターがある場合は、ハンディ機から中継局へアクセスすることで、直接波では届きにくい相手と交信できることがあります。
レピーターの周波数、シフト、トーン設定が必要ですが、最近の機種にはレピーターリストや自動設定機能を備えたものもあります。
詳しい設定方法は、アマチュア無線レピーターの使い方入門で確認できます。
ローカル交信中心なら、最初から高級機を選ぶ必要はありません。
まずFT-65やDJ-S57LAなどで基本操作と交信方法を覚え、使いたいデジタル方式や機能が見えてから上位機を追加する方法もあります。
10Wハンディ機の注意点
「アマチュア無線 ハンディ 10W」と検索すると、5Wより10Wの方が大幅に遠くまで届くように感じるかもしれません。
しかし、国内メーカーの一般的な144MHz・430MHzハンディ機は最大5Wの製品が中心で、10Wを出せる製品はポータブル機や海外向け機種を含めても限られます。
出力を5Wから10Wへ上げても、電力は2倍ですが、電界強度の増加は平方根に関係するため、通信距離が単純に2倍になるわけではありません。
実際の通信では、出力差よりも、アンテナを高い位置に設置することや、見通しのよい場所へ移動することの方が大きな改善につながる場合があります。
10W送信は5Wより消費電流と発熱が増えやすく、小型バッテリーで長時間運用するハンディ機には不利です。
本体が熱くなると、送信出力を抑える保護機能が動いたり、連続送信時間に制限が生じたりすることもあります。
また、海外向けに「10W」と表示された安価なハンディ機には、日本のアマチュアバンド外へ送信できるものや、国内向け技適がないものがあります。
10Wという数字だけで海外機を選ばず、送信周波数、技適または保証手続き、スプリアス、国内保証を確認してください。
外付けアンプを接続すれば簡単に出力を上げられる、とは考えない方が安全です。
無線設備の構成や出力が変わると、無線局の変更手続きや保証が必要になる場合があります。
使用する無線機、アンプ、周波数、出力によって手続きが異なるため、正確な情報は総務省、JARD、メーカー、無線ショップなどの専門家に確認してください。
初心者の最初の1台としては、5W・2W・0.5Wなど出力を切り替えられる国内向けハンディ機の方が扱いやすいです。
相手が近いときは低出力を使うことで、バッテリー消費や周囲への不要な影響を抑えられます。
免許と技適の基礎知識
アマチュア無線機から電波を出して交信するには、無線機を購入するだけでは足りません。無線従事者免許と、アマチュア無線局の免許の両方が必要です。

無線従事者免許は、無線設備を操作する人の資格であり、第1級から第4級まであります。
無線局免許は、使用する無線設備や周波数、出力などについて申請し、コールサインを受けて開局するための免許です。
第4級アマチュア無線技士は、モールス符号による通信を除き、21MHzから30MHzまでと8MHz以下では10W以下、30MHzを超える周波数では20W以下の無線設備を操作できます。
そのため、144MHz・430MHzの5Wハンディ機は、第4級アマチュア無線技士でも操作範囲に収まります。
ただし、資格上20Wまで操作できることと、購入した無線機をすぐに20Wで送信してよいことは同じではありません。
実際に使用できる周波数、電波型式、出力、無線設備は、自分の資格と無線局免許の内容に従う必要があります。
また、144MHz・430MHz帯の中でも、アナログ音声、デジタル音声、データ、レピーター、衛星などの使用区分があります。
運用前には、最新のJARLアマチュアバンドプランと総務省の告示を確認してください。
技適マークは、無線機を自由に使ってよいことを示す免許ではありません。
技適を取得した無線機でも、無線従事者資格と無線局免許がなければ、アマチュア無線として送信することはできません。
反対に、技適のない無線機でも、必要な保証と免許手続きを経て使用できる場合があります。
中古無線機を購入する場合は、旧スプリアス規格、技適番号、改造歴、修理対応、バッテリーの劣化も確認が必要です。
特に古い機種は、当時の技適を取得していても、現在の免許申請で追加の確認や保証が必要になる場合があります。
法律や申請制度は変更される可能性があるため、正確な情報は必ず総務省、JARD、JARD保証事業センターなどの公式サイトをご確認ください。
申請方法に不安がある場合は、無線ショップ、メーカー、保証機関などの専門家に相談したうえで最終的に判断してください。
購入前によくある質問
最後に、アマチュア無線ハンディ機を初めて選ぶ人からよく聞かれる疑問をまとめます。
機種ごとに仕様や付属品が異なるため、購入時にはメーカー公式サイトと販売店の商品説明を照らし合わせてください。
アマチュア無線ハンディ機に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 初心者には144MHzと430MHzのどちらがおすすめですか?
A. 最初の1台には、144MHzと430MHzの両方に対応したデュアルバンド機がおすすめです。
地域や交信相手によって使われるバンドが異なるため、片方だけに限定するより運用の幅を広げられます。
市街地やレピーター利用では430MHz、高所や見通しのよい場所では144MHzも候補になりますが、実際の届き方は地形やアンテナによって変わります。
Q2. アナログFMとデジタルのどちらを選ぶべきですか?
A. 近くの交信相手やレピーターが使っている方式に合わせるのが基本です。
アナログFMはメーカーを問わず交信しやすく、基本操作も比較的分かりやすい方式です。
D-STARやC4FMは音声通信に加えて位置情報やネットワーク接続などを楽しめますが、異なるデジタル方式同士ではそのまま交信できません。
Q3. 5Wのハンディ機はどのくらい飛びますか?
A. 通信距離を一つの数字で示すことはできません。
市街地の地上同士では建物の影響を強く受けますが、高所や見通しのよい場所では、数十km以上の交信が成立することもあります。
距離はあくまで一般的な目安にもできないほど環境差が大きいため、出力よりもアンテナの高さと見通しを重視してください。
Q4. 安い海外製ハンディ機は初心者にもおすすめですか?
A. 最初の1台としては、国内メーカーの正規品をおすすめします。
海外製品のすべてに問題があるわけではありませんが、国内向け技適、送信周波数、保証、申請資料、日本語マニュアルを自分で確認する必要があります。
価格差だけで選ぶと、免許申請や故障時の対応で困る可能性があるため、初心者ほど国内正規品の方が安心です。
Q5. ハンディ機だけでアマチュア無線を長く楽しめますか?
A. ローカル交信、レピーター、移動運用、デジタル通信、受信など、ハンディ機だけでも多くの楽しみ方があります。
一方、固定場所から安定して遠方と交信したい場合は、外部アンテナやモービル機、固定機を追加したくなるかもしれません。
まずハンディ機で運用を体験し、自分が楽しみたい周波数帯や通信方式が分かってから設備を増やす方法がおすすめです。
アマチュア無線ハンディ機選びのまとめ
初心者の最初の1台は、最大出力や機能数よりも、国内向け技適機種、操作の分かりやすさ、バッテリー、アンテナや付属品の入手しやすさを優先して選びましょう。
シンプルなアナログFM機ならFT-65やDJ-S57LA、C4FMを始めるならFT-70D、D-STARを始めるならID-50が選びやすい候補です。
高機能を長く楽しみたい場合は、FT5D、ID-52PLUS、TH-D75も候補になりますが、使いたい機能と価格が見合うかを確認してください。
製品仕様、販売価格、付属品、法令、免許申請制度は変更されることがあるため、購入と申請の前に正確な情報をメーカーや公的機関の公式サイトで確認してください。

最終的な判断に迷う場合は、無線ショップ、メーカー、JARDなどの専門家へ相談することをおすすめします。