第一級陸上無線技術士、通称「一陸技」を受けようと思ったとき、まず気になるのが難易度ですよね。「理系じゃないと無理なのか」「過去問だけで合格できるのか」「独学では厳しいなら参考書や講座を使うべきなのか」と迷う方も多いと思います。
私は第一級陸上無線技術士を取得しており、無線機器の回路設計やEMC対策、技適試験などに関わってきました。私自身も一陸技を一度ですべて合格したわけではなく、科目合格制度を使いながら3回の受験で取得しています。
先に結論を言うと、一陸技は暗記だけで押し切るには厳しいものの、過去問と工学の理解を並行すれば十分に独学で狙える資格です。
ただし、電気・電子の基礎がほとんどない状態から始める場合は話が変わります。問題集の解説そのものが理解できない状態で過去問だけを何周しても、かなり遠回りになるかもしれません。その場合は、基礎を説明する参考書やeラーニングを早めに使う方が合理的です。
- 第一級陸上無線技術士の実際の難易度
- 最新の合格率と数字を見るときの注意点
- 独学と参考書と講座の選び分け
- 過去問を軸にした現実的な合格対策
一陸技の難易度を先に結論
第一級陸上無線技術士の難易度をひと言で表すなら、電気・電子を学んだ経験によって体感難易度が大きく変わる試験です。受験資格そのものに学歴や実務経験の制限はありませんが、試験問題は電気数学、回路、半導体、変調、送受信機、アンテナ、電波伝搬、測定、法規まで幅広く出題されます。
電気系経験者でも簡単ではない
私は大学で電気系を学んでいたので、交流回路や電磁気、電子回路などを一から勉強する必要はありませんでした。それでも、一陸技の問題を最初からすべて解けたわけではありません。
一陸技では、学校で習った知識をそのまま聞くだけではなく、その知識を使って計算したり、無線設備へ当てはめたりする問題が出ます。さらに無線工学AやBには、変調方式、送受信機、アンテナ、給電線、電波伝搬など、無線特有の内容も入ってきます。
なので、電気電子系出身者にとっては「知らないことだらけ」というより、知っている基礎知識を一陸技の出題へつなげる難しさがある試験だと感じます。
初学者は基礎学習が必要
一方、電気回路や複素数、対数計算をほとんど学んだことがない方は、一陸技の問題を開いた瞬間にかなり難しく感じると思います。
例えば、無線工学の基礎では交流回路、共振、半導体、電子回路、電磁気などを扱います。問題集の解説に数式が並んでいても、なぜその式になるのか分からなければ、答えを覚えるしかなくなってしまいます。
一陸技で重要なのは「過去問を覚えること」と「問題の意味を理解すること」のバランスです。すべてを大学の教科書レベルまで深く理解する必要はありませんが、頻出問題については式の意味や解き方を説明できる程度まで理解した方が安定します。

必要な学習時間については、一陸技の勉強時間と知識レベル別の目安で詳しく紹介しています。
一陸技の合格率は24%
難易度を考えるうえで参考になるのが合格率です。2026年9月時点で確認できる総務省の最新年度集計では、令和6年度の第一級陸上無線技術士は受験者5,914人、合格者1,420人、合格率24.0%でした。
単純に見ると、受験者のおよそ4人に1人が合格している計算です。ただ、この数字だけを見て「4人に1人しか受からない」と考えるのも、「4人に1人なら簡単そう」と考えるのもおすすめしません。
近年は20%台で推移
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和2年度 | 5,428人 | 1,456人 | 26.8% |
| 令和3年度 | 7,292人 | 1,847人 | 25.3% |
| 令和4年度 | 6,977人 | 1,536人 | 22.0% |
| 令和5年度 | 6,095人 | 1,262人 | 20.7% |
| 令和6年度 | 5,914人 | 1,420人 | 24.0% |
年度によって上下はありますが、直近では20%台で推移しています。少なくとも、ほとんど勉強せずに受験して多数が合格するタイプの資格ではありません。

ただし、一陸技には科目合格制度があります。そのため、この合格率を「初めて受験した人が一度で4科目すべてに合格する確率」だと考えるのは正確ではありません。
合格率だけでは測れない
一陸技には受験資格がありません。電気電子系の大学生、無線設備の実務経験者、資格取得を会社から求められている社会人、電気を初めて勉強する人まで、さまざまな人が同じ試験を受けています。
さらに、前回までに一部の科目へ合格している人は、残っている科目だけを受験できます。受験者ごとの条件がかなり違うので、全体の合格率だけから自分の合否を予測することはできません。
合格率は資格全体の難しさを見る参考にはなりますが、自分が合格できるかを判断するなら、実際の過去問を一度解いてみる方がずっと分かりやすいです。
一陸技が難しい理由
一陸技の難しさは、単純に問題が難しいことだけではありません。私が受験して感じたのは、試験範囲の広さ、計算問題、4科目を並行して仕上げる負担の3つです。

試験範囲がかなり広い
第一級陸上無線技術士は、無線工学の基礎、法規、無線工学A、無線工学Bの4科目です。
| 科目 | 主な内容 | 問題数 | 合格基準 |
|---|---|---|---|
| 無線工学の基礎 | 電気回路、電磁気、半導体、電子回路、測定 | 25問 | 125点中75点 |
| 法規 | 電波法と関係法令 | 20問 | 100点中60点 |
| 無線工学A | 送受信機、変復調、無線設備、測定 | 25問 | 125点中75点 |
| 無線工学B | アンテナ、給電線、電波伝搬、測定 | 25問 | 125点中75点 |
各科目で60%程度を取ればよいので、満点を狙う必要はありません。ただし、4科目はそれぞれ独立して合格基準を超える必要があります。得意な工学Aで高得点を取っても、工学Bが合格点に届かなければ、その科目は不合格です。

計算問題は理解が必要
一陸技で苦戦しやすいのが計算問題です。dB、対数、三角関数、複素数、交流回路、電界強度、アンテナ利得、伝送線路など、さまざまな計算が出てきます。
ここで大切なのは、公式を全部完璧に証明できることではありません。試験では、問題文を見て使う公式を判断し、必要な数値を入れ、限られた時間で正答までたどり着く力が必要です。
過去問とまったく同じ数字なら答えられるのに、数値や条件が少し変わると解けない。この状態では、本番で出題がひねられたときに点を落としやすくなります。
一度に4科目は負担が大きい
令和8年度の試験案内では、一陸技は2日間で4科目を受験します。1日目が無線工学の基礎と法規、2日目が無線工学Aと無線工学Bです。
工学系3科目はそれぞれ長時間の試験になります。社会人の場合、仕事をしながら4科目を同じ試験期に仕上げるのは、思っている以上に大変です。
そこで役立つのが科目合格制度。一度合格した科目は一定期間、次回以降の試験で申請により免除を受けられます。

◆ワンポイントアドバイス
私も科目合格制度を使って合格しました。一発合格だけを正解だと思う必要はありません。仕事をしながら受けるなら、「今回は基礎と法規を確実に取る」のように科目を分けて進める方法も十分ありです。
科目別の難しさ
同じ一陸技でも、得意・不得意によって難しく感じる科目は変わります。私の場合も、すべての科目を同じ感覚で勉強したわけではありません。
無線工学の基礎
初学者にとって最初の壁になりやすいのが無線工学の基礎です。電気回路、電子回路、電磁気、半導体、測定などを扱います。
特に交流回路や複素数を初めて見る人は、無線の内容以前に数学で止まることがあります。逆に、電気電子系の大学や高専で学んできた方は、過去問を解きながら忘れている部分を戻る方法でも進みやすいでしょう。
問題集の解説を読んでも最初の式から分からない場合は、過去問の周回数を増やすより基礎参考書へ戻る方がおすすめです。
無線工学A
無線工学Aでは、送信機、受信機、変調・復調、デジタル通信、測定などが問われます。いわば「無線機の中身」を扱う科目。
回路設計や通信方式に触れた経験がある人はイメージしやすいですが、初学者には似たブロック図や変調方式が並んで見えるかもしれません。
単語だけ暗記するより、「この回路は送信側のどこにあるのか」「この変調では何を変化させて情報を送っているのか」と流れを意識すると覚えやすくなります。
無線工学B
無線工学Bは、アンテナ、給電線、電波伝搬などが中心です。目に見えない電波を式で扱うため、苦手意識を持つ人が多い科目でもあります。
アンテナ利得、実効面積、電界強度、自由空間伝搬損失、定在波など、一度理解すると関連して見えるテーマが多いのが特徴です。
最初から公式をバラバラに暗記すると混乱しやすいので、「送信電力→アンテナ→空間伝搬→受信アンテナ」という通信の流れを意識すると理解しやすくなります。
法規
法規は工学3科目に比べると計算が少なく、過去問演習の効果を感じやすい科目です。ただし、似た数字や条件が多いため、雑に暗記すると選択肢で迷います。
私は、法規については過去問を繰り返し、間違えた内容だけを確認する方法が効率的だと思っています。最初から法令を全文読み込むより、試験で問われるポイントを過去問から把握する方が進めやすいでしょう。
独学で合格できる人
「一陸技は独学で受かりますか?」と聞かれたら、私は十分可能だと答えます。私自身も基本的には独学でした。
ただし、独学向きの人と、参考書や講座を早めに使った方がよい人には違いがあります。
過去問の解説を理解できる人
独学で進めやすい一番の目安は、解説付き問題集を読んだときに「完全ではないけれど、何をしているのかは分かる」状態です。
例えば計算問題で、公式の意味や途中式を追うことができ、分からない部分だけ調べれば先へ進めるなら、過去問中心の勉強で十分合格を狙えます。
私も一陸技受験時は問題集を中心に勉強しました。大学で電気系を専攻していたため、電気回路などの基礎知識があり、問題集の解説から試験に必要な内容を補う方法が自分に合っていました。
自分で弱点を見つけられる人
独学では先生が「あなたはここが苦手です」と教えてくれません。そのため、間違えた理由を自分で判断する必要があります。
公式を知らなかったのか。公式は分かったけれど計算を間違えたのか。問題文の条件を読み違えたのか。この切り分けができれば、勉強する範囲をかなり絞れます。
逆に、分からない問題が出るたびに本やウェブサイトを次々と変えてしまうと、勉強時間ばかり増えてしまいます。
公式過去問の入手方法や解説本との使い分けは、陸上無線技術士の過去問と解説本の活用方法でも紹介しています。
教材を使うべき人
一陸技対策では、無料の公式過去問だけでも問題と正答は確認できます。しかし、初学者ほど「なぜその答えになるのか」という部分が重要です。
公式過去問だけでは止まる人
日本無線協会が公開している問題と解答は、本番の形式を確認するには非常に役立ちます。一方、基本的には解答を確認する資料なので、途中式や詳しい考え方まで学びたい場合は解説付き教材が必要になります。
問題を見て、正答を確認して、「なるほど、この選択肢か」で終わってしまうと、少し形が変わった類題に対応できません。
そのため、私は解説付き問題集を中心教材にして、直近の公式問題を追加する方法をおすすめしています。
参考書は全部そろえなくてよい
一陸技には、4科目を扱う問題集のほか、無線工学の基礎、工学A、工学B、法規を個別に解説する参考書があります。
ただ、最初から何冊も購入する必要はありません。まず問題集を一冊使い、理解できない科目だけ参考書を追加する方が無駄が少ないです。
| 現在の状態 | 選び方 |
|---|---|
| 電気系の基礎がある | 解説付き問題集を中心に進める |
| 計算問題で頻繁に止まる | 無線工学の基礎の参考書を追加する |
| 工学Aだけ分からない | 工学Aの科目別参考書を追加する |
| アンテナや伝搬が苦手 | 工学Bの科目別参考書を追加する |
| 過去問の解説自体が難しい | 基礎教材やeラーニングも検討する |
現在購入できる教材と、私が実際に使用した問題集については、陸上無線技術士の参考書と問題集の選び方で詳しく比較しています。
◆ワンポイントアドバイス
私は問題集一冊を中心に合格しましたが、それをすべての人におすすめしているわけではありません。私には電気系の基礎知識がありました。大切なのは本の冊数ではなく、「今使っている教材の解説を自分で理解できるか」です。
講座を使うべき人
私が一陸技を受験した頃は、現在のように一陸技向けの講座を比較しやすい状況ではなく、私自身は基本的に独学で進めました。
しかし、2026年現在は第一級陸上無線技術士向けのeラーニング講座も提供されています。そのため、今から受験するなら「独学しか選択肢がない」と考える必要はありません。
独学で時間を失うなら検討
講座を検討した方がよいのは、問題集の解説を読んでも理解できず、1問調べるだけで何時間もかかってしまう人です。
初学者が独学すると、「どこまで理解すれば試験に十分なのか」が分からず、必要以上に深く調べてしまうことがあります。大学の教科書までさかのぼり、気付けば一つのテーマだけで何日も使っていた、ということも起こりやすいです。
動画講義なら、試験で必要な範囲を順番に説明してもらえるため、こうした迷いを減らせる可能性があります。
教材と講座を比較する
| 方法 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 公式過去問のみ | 工学の知識が十分ある人 | 詳しい解説が不足しやすい |
| 解説付き問題集 | 基礎知識があり独学できる人 | 理解できない分野は別教材が必要 |
| 科目別参考書 | 特定科目を基礎から補いたい人 | 冊数を増やしすぎない |
| eラーニング | 初学者や独学で止まりやすい人 | 費用と受講期間を確認する |
例えば、情報通信振興会では一陸技向けのeラーニング講座が提供されています。講座内容や料金、受講期間は変更される可能性があるため、利用を検討する場合は一陸技eラーニング講座の公式情報で最新内容を確認してください。
講座を使えば自動的に合格できるわけではありません。動画を見るだけでなく、最終的には自分で過去問を解ける状態にする必要があります。費用も発生するため、まず問題集を試し、独学で進めるのが難しいと判断してから検討する方法でも遅くありません。
合格までの勉強手順
一陸技は範囲が広いので、最初から完璧に理解しようとすると進まなくなります。私がおすすめするのは、過去問で全体像を見る→解説で理解する→分からない部分だけ戻る→もう一度解くという流れです。

まず過去問を一度見る
最初に、直近の一陸技の問題を見てください。この段階では解けなくても問題ありません。
大切なのは、どのような問題が出るのかを知ることです。「意外と知っている問題がある」「法規なら何とかなりそう」「基礎の計算がほとんど分からない」といった自分の現在地が見えてきます。
問題集を一冊決める
次に、中心となる解説付き問題集を一冊決めます。複数の問題集を少しずつ進めるより、一冊を繰り返した方が、自分が解ける問題と解けない問題を把握しやすくなります。
1周目は答えを見ながらでも構いません。何が出題されるのか、どの公式を使うのかを知ることを優先します。
間違えた理由を分ける
2周目以降は、間違えた問題に印を付けます。ただし「不正解だった」で終わらせず、理由を分けてください。
知識不足なら覚える。公式を忘れたなら公式を復習する。式変形が分からないなら数学や回路へ戻る。ケアレスミスなら計算過程を見直す。このように原因を分けるだけで、勉強すべき内容はかなり絞れます。
分からない科目だけ補う
問題集を進めていて、特定の科目だけ解説を理解できないなら、その段階で参考書を追加します。
例えば無線工学の基礎だけ理解できないのに、工学A、B、法規の参考書まで一度に購入する必要はありません。苦手なところだけ補う方が、費用も勉強時間も抑えられます。
最後は未演習問題を解く
問題集を何周もすると、問題そのものを覚えてしまいます。「解けるようになった」と思っていても、実際には答えの番号を覚えているだけかもしれません。
そこで試験前には、まだ解いていない公式過去問を使います。本番と同じように時間を決め、解説を見ずに取り組んでください。
合格基準を安定して超えられるようになれば、かなり仕上がってきています。反対に特定分野だけ失点するなら、最後はそこへ時間を集中させましょう。
◆ワンポイントアドバイス
一陸技は100点を取る試験ではありません。合格ラインを安定して超えることが目標です。難問一問を完全に理解するために何時間も使うより、頻出問題を確実に取れる状態へ持っていく方が、試験対策としては効率的ですよ。
独学か教材かを判断する
結局、独学、参考書、講座のどれを選ぶべきなのでしょうか。私は、最初から学歴だけで決める必要はないと思っています。
最初の過去問で判断する
一番簡単なのは、実際の問題と解説を見て判断することです。
工学系の問題を見て半分程度は意味が分かり、解説を読めば理解できるなら、まず独学で始めて問題ありません。過去問と問題集を中心に進めればよいでしょう。
一方で、問題文に出てくる記号や用語のほとんどが分からず、解説を読んでも最初の数式から追えないなら、参考書を併用した方が進みやすいです。
さらに、参考書を読んでも理解できない、あるいは勉強範囲を自分で判断できず時間ばかり使ってしまうなら、eラーニングなどの講座を使う価値があります。
独学できるかどうかは「頭が良いか」ではなく、「今の自分に合う説明だけで学習を進められるか」で判断してください。

一陸技が目標なら直接狙う
「いきなり一陸技は難しそうだから、まず一陸特や二陸技を取った方がいいのかな」と考える人もいると思います。
仕事で先に別資格が必要なら、その順番には意味があります。しかし、最終目標が一陸技と決まっているなら、私は最初から一陸技へ挑戦してよいと思っています。
二陸技も一陸技と同じ4科目を学ぶため、最終的に一陸技を受験するなら似た分野をもう一度勉強することになります。
資格ごとの操作範囲や試験の違いは、陸上無線技術士と陸上特殊無線技士の違いも参考にしてください。
一陸技の疑問を解消
最後に、第一級陸上無線技術士の難易度について、受験前によく気になるポイントをまとめます。
一陸技の難易度に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 第一級陸上無線技術士は独学で合格できますか?
A. 独学でも十分に合格を狙えます。特に電気・電子の基礎があり、解説付き問題集の内容を自力で理解できる方は過去問中心で進めやすいです。一方、解説そのものが理解できない場合は、基礎参考書やeラーニングを併用した方が効率的です。
Q2. 一陸技の合格率はどれくらいですか?
A. 2026年9月時点で確認できる最新の年度集計では、令和6年度の第一級陸上無線技術士は受験者5,914人、合格者1,420人、合格率24.0%です。ただし、科目合格者など受験条件が異なる人が含まれるため、この数字を初受験者の一発合格率と考えることはできません。
Q3. 文系や電気未経験でも一陸技を取れますか?
A. 受験資格に学歴の制限はないため受験できます。ただし、電気回路、複素数、対数、電磁気などを基礎から学ぶ必要があり、電気電子系の経験者より長い学習期間を見込んだ方がよいでしょう。過去問の解説が理解できない場合は、基礎教材から始めることをおすすめします。
Q4. 過去問だけで一陸技に合格できますか?
A. 基礎知識がある人なら、解説付き過去問題集を中心に合格を狙える場合があります。ただし、日本無線協会が公開する公式問題と正答だけでは途中の考え方を学びにくいため、分からない問題が多い場合は解説付き問題集や科目別参考書を併用する方が進めやすいです。
Q5. 一陸技の講座を利用した方がよいですか?
A. 問題集の解説を理解できるなら、最初から講座を利用する必要はないと思います。一方、初学者で数式の意味が分からない、調べ物だけで何時間もかかる、学ぶ順番が分からないという場合は、eラーニングを使うことで学習時間を短縮できる可能性があります。料金や講座内容は変わるため、申し込み前に必ず各講座の公式情報を確認してください。
一陸技の難易度まとめ
第一級陸上無線技術士は、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学B、法規の4科目を学ぶ必要があり、決して簡単な資格ではありません。令和6年度の合格率も24.0%で、近年は20%台で推移しています。
しかし、難関資格だからといって、特別な才能がなければ合格できない試験でもありません。
過去問を中心に出題パターンをつかみ、分からない問題は解説で理解し、それでも足りないところだけ参考書や講座で補う。この順番で進めれば、必要以上に教材を増やさず勉強できます。
電気系の基礎がある方なら、まず解説付き問題集から始めてよいでしょう。初学者なら、問題集だけで無理に押し切らず、無線工学の基礎を説明する参考書を併用することをおすすめします。
現在は一陸技向けのeラーニングもあるので、独学で何週間も同じところに止まるなら、時間を買うという意味で講座を検討するのも一つの方法です。
一陸技は暗記だけで押し切る資格ではありません。過去問演習と工学の理解を並行させ、分からない部分を早めに潰すことが合格への近道です。

試験制度、試験日程、受験料、合格基準などは変更される可能性があります。受験前には日本無線協会の最新情報を確認してください。また、勤務上必要となる資格や無線設備の操作範囲について最終的な判断が必要な場合は、勤務先や総務省、日本無線協会などの専門窓口へご相談ください。

